長期優良住宅化推進事業は、リフォームインスペクション、性能の向上のためのリフォーム及び適切なメンテナンスによる住宅ストックの長寿命化を図る優良な取り組みに対し、国がリフォーム事業の実施に要する費用の一部について支援することにより、既存住宅ストックの質の向上及び流通促進に向けた市場環境の醸成を図るものです。
つまり、「欠陥住宅ではないか」「いつごろ、どこに、いくらくらいのお金がかかるのか」 などを診断し、適切なメンテナンスをすることで長持ちする家を創ろうという考え方です。 一定基準を満たせば、最大300万円(改修費用の1/3上限)の補助金を支給されます。
◆インスペクションとは
住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務のことです。
◆若者・子育て世代とは(以下共通)
若者:令和元年12月13日(閣議決定日)時点で40歳未満であること。
子育て世帯:令和元年12月13日(閣議決定日)又は交付申請日時点に18歳未満の子どもがいること。
- ● 新たな補助対象工事として子育て世帯向け改修工事が追加
- ● 若者・子育て世帯、または既存住宅購入者が工事を実施する場合は50万円/戸の補助限度額を加算
- ● 補助の申請タイプは通年申請タイプのみの募集(事前採択タイプは無し)
リフォーム後において満たすべき性能基準を以下に示します。補助を受けるためには、劣化対策、耐震性、省エネ性、維持管理・更新の容易性の建物の長寿命化のための性能項目について、以下の基準を満たす必要があります。
※1 若者が既存住宅の購入から1年以内にリフォーム工事に着手する場合は、この要件は不要。(劣化対策、耐震性のみ評価基準に適合すれば良い。以下同じ。)
※2 一次エネルギー消費量が省エネ基準比20%削減。
◆認定基準 評価基準とは
認定基準:長期優良住宅(増改築)認定を取得するための基準
評価基準:上の認定基準に準ずる基準(認定基準に満たないが一定の性能確保が見込まれる水準)
補助を受けるためには、以下のいずれかのリフォーム工事を行う必要があります。
- ● 性能向上リフォーム工事(劣化対策、耐震性、省エネ性維持管理容易性のいずれかを評価基準に適合させるため工事)
- ● 三世代同居対応改修工事
- ● 子育て世帯向け改修工事
補助を受けるには、リフォーム工事に先立って、インスペクションを行う必要があります。インスペクションとは、床・壁の傾きや雨漏り、白アリの被害など、日常生活上に支障があると考えられる劣化事象の有無を把握するための専門家による現況調査をいいます。
インスペクションで劣化事象が見つかった場合は、今回のリフォーム工事と同時に補修を行うか、維持保全計画に点検・補修等の対応方法と対応時期の明記が必要です。
補助を受けるには、リフォーム工事の履歴として、工事内容を示す図面、工事写真等を作成し、保存することが必要です。また、住宅を長持ちさせるため、維持保全の期間(30年以上)について、少なくとも10年ごとに点検を実施する維持保全計画を作成することが必要です。
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リフォーム前のインスペクション(専門家による建物現況調査)により、住まいの腐朽、雨漏り箇所、傷みなど、劣化状況を把握・補修できます。
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構造体が長持ちし、かつ、耐震性が確保され、長く安心して暮らせます。
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断熱性の向上により、快適性の向上、光熱費軽減が期待できます。
給排水管の日常点検や清掃、交換がしやすくなります。